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戦国時代にキリシタン版と呼ばれる活版印刷が行われ、また朝鮮半島から印刷技術が伝えられたのが刺激となって、江戸時代初期には「古活字本」が作られるようになる。古活字本の一つとして「嵯峨本」が有名である。これは京都嵯峨の角倉素庵が本阿弥光悦らの協力で出版した豪華本であり、嵯峨本自体は少部数の製作だったが、のちに大きな影響を与えた。 江戸時代には木版印刷による出版が盛んになり、浮世草子、黄表紙、洒落本、滑稽本などが出版され、一般にも広く読まれた。版元として蔦屋重三郎などもよく知られている。 明治時代になって活字を使った近代的な印刷術が急速に発展し、自由民権運動とともに政治的な主張を唱える新聞・雑誌も盛んになった。政府は一方では出版を奨励しつつ、他方で出版条例(1869年)、新聞紙条例(1875年)などを制定して言論活動を取り締まった(のちに出版法1893年、新聞紙法1909年)。 雑誌としては明治中期以降、文学作品や評論などを掲載する「国民之友」「太陽」「中央公論」「改造」などが次々に創刊され、広い層で読まれた。また、教育の普及とともに文学を好む読者層が成立し、新聞や雑誌に連載された小説が単行本化されてまた読まれる、といったパターンも次第に定着していった(尾崎紅葉、夏目漱石らの小説)。 当時は出版法(雑誌は定期刊行物として新聞紙法)に基づき内務省検閲局による検閲が行われ、書籍は発売3日前に、新聞雑誌は発売日に届け出ることになっていた。問題ありと判断されると発売禁止の処分が取られた。発売禁止の対象になったものは永井荷風の小説『ふらんす物語』のように風俗を害すると考えられたものや、社会主義・マルクス主義に基づく反体制的な記事や書籍であった。昭和に入ると1934年の法改正で言論弾圧が強化された。 第二次世界大戦が終わり、出版法などが1949年に廃止される。今日の日本では日本国憲法によって、検閲の禁止、言論や表現の自由が規定されており、何人でも出版を行うことが出来る。一方で行き過ぎた取材によるプライバシーの侵害など別の問題も浮上してきている。また、紙媒体ではなく、インターネットを利用した電子出版も行われるようになっている。紙媒体の書籍の場合、過去の出版物を常時揃えておこうとすると在庫の負担が大きく、絶版にすると読者が必要なときに手に入れられない、という課題があったが、電子出版が普及すればこうした課題も解決することが期待できる。
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